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IZUMI塾のこと。

その昔、IZUMI塾という伝説の塾がありました。
塾といっても、週末の2日間で行われるセミナーで、それも1日目である土曜は午後スタートなので、そんなにハードな感じもなかったですが。
その割にもの凄い高い受講費でした。
自身が参加した、週末に行われる(=主対象がサラリーマンである)セミナーとしては、最高額だったのではなかろうかと。

さすがに不動産関連でそんな高いセミナーはもう見かけませんね。
そこまで秘匿性が高いとされるノウハウみたいなものは、もう無いし、書籍として出版するには内容がニッチなコンテンツのキャッシュ化は、今日では情報商材が担うようになってきている、という現状もあります。

第1期のIZUMI塾が、今回限り、ということで開催されたのは2006年の初め。
あの頃はまだ、「積算」という言葉も、不動産投資の世界では、さほど意識されていませんでした。
今では、銀行の融資基準にのりそうな物件を持ち込むという発想での不動産投資は、「光速」を持ち出すまでもなく、当り前のことになっています。
隔世の感があります。

銀行受けの良い決算書を作り、銀行受けの良い物件を持ち込み、短期間で資産を(負債も)増やしましょう、というIZUMI塾のテーゼは、もちろん今でも正しいのですが、新しくはなく、かつ、そこまでの高額のセミナーに仕立て上げるほどのものでもない。
その意味では、役割を終えた、一時代前のセミナーですね。

ちょっとググってみますと、引っかかったのは、2010年11月の時のセミナー募集のページ。
意外と最近まで、定期的に開催されていたようです。

自分はと言うと、何回行っても、講義内容が変わらないどころか、口調もジョークのタイミングも同じなので、数期参加した後には、初日の夜、正規の懇親会後に決まって開かれる有志の二次会に出かけるだけになっていました。最後にはそれにも行かなくなりましたが。

有志の二次会のためだけに、深夜、家から出て来たことを聞いたファイナンシャル・アカデミーの方が「Kさんだったら、こっちの懇親会に来てもらっても構わなかったのに。」と言っていたとか。
まあ、それだけ当時のファイナンシャル・アカデミーの売り上げには貢献していたわけで。

あのころ、毎週のように不動産関連のセミナーに出かけては、同じようなメンツでつるんでいました。
彼らは、投資家仲間というより、職場の同僚でしたな。

その後、SMBCの扉が閉じ、ファンド・バブルも終わり、生き残った者もいれば、連絡が取れなくなった者もいて。
レバレッジをかけたゲームの敗者は、いつの時代も悲惨です。

今回、振り返るにあたり、昔のテキストをいくつか引っ張り出してみたところ、技術的な面で忘れていた点はあまりなかったものの、心構えとか、メンタル面の記述に、やはり引き込まれるところが数多くありました。

このあたりは、今田氏の「光速」にしっかり引き継がれてるな、と。
はい、彼もIZUMI塾の卒業生ですね。
前にも書きましたが、結構内容カブってます。

逆に言うと、IZUMI塾ってどんなことやってたんですか、という質問に関しては、ある一定部分は今田氏の「光速」に書いてあるようなことだよ、と答えるようにしています。

もちろん、講師の泉氏は、ファイナンシャル・アカデミーの社長で、種々の著書でもわかるとおり、いわゆるサラリーマンの経験は無い人なので、サラリーマンがどうやってリタイアするか、みたいな話はありませんが、どういう物件を銀行は好むか、という観点での物件選択は、「光速」に引き継がれています。

IZUMI塾では、物件のマイソクを見て、数秒で買うか買わないかを判断させるトレーニングの時間がありました。
「光速」の別冊にあるやつですね。
マイソクを印刷した冊子を、一枚ごと、みんなで同時に見始めて、買う判断をした人は手をあげる、という感じなのですが、自分は結構手を上げるのが早く、何度か泉氏に、「早いねー」、と褒められました。

これには理由があって、首都圏の大体の路線価が頭に入っていたのと、土地値しか見ていなかったので、販売価格が土地値以下だったらまず手を上げてみた、というだけなのですね。建物価値を計算しない分だけ、人より早く手を上げられる、と。
ただそれだけです。

つまり、石渡式です。
石渡さんのデビュー前なので、石渡式という言葉はありませんでしたが・・・。

一方、IZUMI塾にはあって、「光速」にはないものの一つが、銀行受けのよい決算書を作る、というテーマでしょうか。
しかしながら、このテーマについては、技術的な話の細かいところになると、税理士ではない泉氏は、セミナーの壇上では語れないため、なんとなくいつも飛ばし気味になっていました。塾も二日目の後半の内容で、いつも押し気味になっていたこともありますけれども。

「これ以上は自分は税理士で無いので言えません。税理士の方に聞いてください」というのが、何度と無く繰り返され、受講する側も、寸止めを食らったかのような感じで、なんとなく場が白けてくる、と。

というわけで、そのあたりをさっぱりカットして、ひとつの商材にすべく税理士に振ってみた、というのが今田氏の情報起業家としての戦略でしょう。
しかし、以前にその商材についてふれたときにも書きましたが、税務上のちょっとした技術的な話というのは、あくまでも技術的な話なので、それだけでは、断片的なものの集まりでまとまりを欠くきらいがあります。だからと言って税務の話をゼロからはじめるととてつもなく長くなるし、単に税理士資格を持っている、というだけの税理士ではハードな仕事になる、というので、うまく商品化するのは難しいものです。

銀行受けのよい決算書作り、というのは、本質的には経営の話になるので、2日間のセミナーで伝えられることには限界もある上に、泉氏自身もさほど話がうまいわけでもないということもあり、このテーマについては、IZUMI塾の受講者の中でも、うまく消化されなかった部分なのかな、という気がしています。

実際、IZUMI塾の受講生の多くは、泉氏の手法のすべてを実践してはいないでしょう。
多額の借金を背負う覚悟と、物件の選び方などは踏襲したものの(と言っても、今日では常識の類)、融資についてはサラリーマン向けのSMBCのパッケージ・ローンをあてこんでいただけで終わり、決算書を作りこんで、法人で事業性融資を引く、ということを丹念に続けていた人は、あまりいなかったように思います。

これは、時代背景もさることながら、講義の内容が、そこまでのレベルに達していなかったからだと、今の自分は判断しています。

確かに、講義は「自分が今も物件を買い続けていられる理由は、決算書が良いからです。」という泉氏の言葉から始まるのですが、中小企業の経営者として、銀行と向き合う、ということ。そして、ステップを踏んで、融資額を積み上げていくということ。こういった話は一切ありませんでした。

たとえば石渡氏やChobby氏が、自身のセミナーで、自分の決算書をほぼそのままさらけ出してまで、自らの歩みを語ったほどには、銀行受けの良い決算書とは何か、そしてそのような決算書をどのように作りこんでいくか、といった話はなく。

その結果、懇親会では、「SMBCのオーバーローンで2億のマンション買っちゃいました。」と報告するセミナー受講者に、泉氏が「だ、大丈夫ですか?」と感想を漏らす局面があったりして。

まあ、うまく伝わらないもどかしさというか、塾自体がバブルの空気に呑まれ始めていて、泉氏自身も違和感みたいなものを感じていたのかもしれません。
何期のことだったか覚えていませんが、泉氏がずっと機嫌が悪く、懇親会も途中でいなくなる、といったこともありましたね。

まあ、そうは言っても、会社の中では、ファイナンシャル・アカデミー最高峰のセミナーとしてIZUMI塾を位置づけ、キャッシュ・マシーンにしたい、という意向もあったでしょうし、つくづくセミナー事業を続けていくというのは大変だな、と。
逆に言うと、よく2010年まで続けられたな、と思うわけです。

集客に関しては、問題なかったのでしょうけれども。
すでにブレイクしていたT尾氏が、ブログにもよく、「僕と一緒に参加しましょう」みたいな記事を書いていたりしたので、末期にはそれで申し込んだ人も多かったかもしれませんね。
当のT尾氏本人は、「急に予定が入って」参加できなくなった、とかいうのが何回かあったりしましたが。

そういえば、今はなき三代目大家の方もブログで勧めていましたっけ。塾ではお見かけしたことはありませんでしたが。

あのころはまだ、アフィリエイトという仕組みをよく知らなかった投資家Kでした。
キックバックでもあるのかいな、くらいの認識で。

ファイナンシャル・アカデミーも、昔とは面子も方向性も少し変わってきたし、同様の形でIZUMI塾が開催されることもないでしょうが、同じ形での復活は望みません。

伝説は伝説のままでいてほしい。

そんな、伝説のIZUMI塾の話でした。

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プロフィール

投資家K

投資家K: ロスジェネのど真ん中世代。三児の父。

しばらく賃貸経営とサラリーマン稼業の二足のわらじを続けていましたが、数年前にサラリーマンを卒業し、賃貸経営専業となりました。

これまでに不動産投資関連のセミナー・本・教材に費やした額は、数百万に上ります。

これからも不動産投資教材を検証していきます。

連絡先はこちら↓
lti_investor_k@yahoo.co.jp

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