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日本政策金融公庫 完全攻略レポート

今回は、Heart Brainさんの『不動産投資家のための「商工中金」完全マニュアル』のレビューです。

表紙は、黄色地の紙に若干のカラー印刷。

製本してあるだけ、今田さんの教材よりはマシと考えるか。
高校の文化祭パンフと大して変わらん作りだなぁ、と考えるか。
評価の分かれるところではありますが、まあ体裁の問題です。

内容は、旧国金レポートのリニューアル版ということで、インタビューも旧版から追加されています。

リニューアルだけで済むという事象が表す通り、公庫は、国金時代からシステムも融資姿勢も変わっていません。
いつの時代でも、庶民の味方ですね。
相変わらず、厳しめの年数ですが、まあ、これをクリアできる物件であれば、失敗も少ないでしょう、ということで、一棟目に使いたい金融機関の筆頭であることは間違いありません。
とはいえ、リフォームは別として、首都圏の物件で公庫を使うというのは、ほとんど考えられなくなりましたね。
ゼロ年代初頭と比べても、リーマンショック後と比べても、物件の利回りはめっきり下がってきました。
家賃は下がってるのに・・・。

世の中には、この日本政策金融公庫から融資を受けるためのマニュアルが数多く存在しています。
けれども、他はほとんど普通の起業家向けのものですので、不動産投資に公庫を使いたい、ということであれば、このマニュアル以外選択肢はないのではないでしょうか。
その意味で、不動産投資家ならびにその予備軍にとっては貴重なマニュアルであり、リニューアルしたというのは、ありがたいことです。

●オススメ表
ジャンル 融資
タイプ 健全なレバレッジを希望する賃貸経営者予備軍
レベル 初
価格 ¥21,000
サポート スカイプ相談・事業計画書診断
返金保証 特になし
オススメ度 70点

『「日本政策金融公庫」完全攻略レポート』

●概要
では、内容に入っていきましょう。

第1章は、まず日本政策金融公庫についての紹介です。
成り立ちや存在意義などの説明から、民間金融機関との違いについて詳しく書いてあります。
長期固定でかなり低い金利で、かつ繰り上げしても違約金らしいものがない、というのが公庫の良いところですが、そのあたりの説明もされています。
とはいえ、ノンバンクとの金利の差から収益差をシミュレーションするあたりは、あまり現実的でないのと、税金の話が抜けているので、そこは流し読みで良いかと思います。

第2章は、寺尾氏の体験記です。
駆け出しのころの寺尾氏の融資付け体験記としても読めますね。
ですが、昔から彼を知っている人にとっては、あまり新鮮味は無いかもしれません。彼自身が、著書を始めあちこちで語っていることです。
あと、一時的に父上からお金を借りたことについて寄せられた数多くの批判に対する弁解も。
こういうのをみると、有名にはなりたくないな、と思います。
実名・顔出しで自身の活動をネタにしたブログや本を書くことだけはするまい、と固く誓う投資家Kでありました・・・。

彼自身はというと、公庫を使って取り組んだこの物件以降、北陸銀行でいくらか物件を買ってサラリーマンを辞めた後は、不動産投資家というよりは事業家の道を歩んでいる感じで、「投資家」という肩書きは偽りがあるんじゃないかなと思ったりもします。

そういえば昔、猪俣氏が猪俣道場で、利回りばかりを求めて地方の物件を買ってはいけない、という説明で、ある温泉地のマンションを事例にあげたことがあったのですが、その後、その物件は寺尾氏が買ってました・・・。

済みません。横道にそれました。

軌道を戻して、次。第3章は、倉茂氏の体験記です。
文章慣れしているというか、話がうまいです。
ちゃんと落とすところも落とすし、若くしての沖縄リタイア生活、とか言ってもまったくイヤミな感じがないのは、この話術にあるのでしょうね。3棟目の融資で旧国金を使ったときのことをコミカルに書いています。
今では常識的なことも、融資に関してこの手の情報が少なかった時代には、身を以て体験しなくてはならなかったのだな、と改めて、この数年の情報の拡散に驚くばかり。
あとはそれを活用するかどうか、ですが、競争も激しくなりましたね。

第4章は、公庫で融資を引く上でのポイントについて
民間の金融機関との違いを細かく説明した上で、公庫で取り組む際の注意点をあげています。
公庫で融資を引くのは、普通の銀行でアパートローンを借りるのとは、発想を少し変えないといけないところもあるので、ここは丁寧に読み込みたいところです。

でも、実際に公庫で融資を受けたら、これらの知識は忘れてもいいですw
再度、公庫から融資を引いて物件を買うことは無いでしょうから。

第5章は、公庫ならではのルールである「抵当権設定後の融資」について、普通の人が乗り越えるためのハウツーをいくつか。
正直、こんなやり方もあるのか、という感じですね。
まあ、契約というのは、当事者間で納得していれば、どんなものでも良いわけですから。
こういう頭の使い方ができるのが、相対取り引きが基本の不動産投資ならではですね。

まあ、欲を言えば、こんなことしないでも、いったん自己資金で買ってから融資を受けるくらいの自己資金があれば、かなり失敗しにくい投資が一棟目からできるのでしょうけれども。

こればかりは、本人の投資哲学です。

次の第6章は、事業計画書の書き方の実例です。
これは使えます。
本文にもありますが、公庫が用意している事業計画書(開業計画書)は、一般の事業者向けのフォーマットなので、不動産投資家にとっては、非常に使いにくいものです。
そこで、不動産投資の融資を受けるうえで、過不足ない形式を提示してくれています。

また、計画書に使うエクセルでのシミュレーションについては、ファイルをダウンロードできるようになっています。でも、これくらいのものは自分で作れるようになっておきたいですね。

第7章は、現役の公庫職員へのインタビュー。
国金時代のインタビュー内容に、その後公庫になってからのインタビューが追加されています。
当の職員が、国金時代から何も変わっていない、と言っているので、国金時代のインタビュー内容も、今でも十分に通用するものとして理解して良いと思われます。

第8章は、旧国金レポートの読者で公庫から融資を引いた方の体験談が何本か載っています。
購入資金として融資を引いた方、リフォーム資金として引いた方、大型修繕費用として引いた方、それぞれバラエティに富んでいるので、参考になりますね。

個人的には、リフォーム資金だったら、今後の展開につなげるために、地元の金融機関での事業融資を攻めたほうがいいんじゃないか、と思ったりしますが、そこは人それぞれです。

『「日本政策金融公庫」完全攻略レポート』

●K's View
商工中金マニュアルのレビューにも書きましたが、個別の金融機関に対応した融資攻略マニュアルというのは、それほど数多くありません。
ですが、金融公庫に関しては、結構ありますね。
無論、それらのほとんどは、前述の通り、通常の起業家向けのマニュアルなので、不動産投資で公庫を使いたい、という人にはそぐわないものです。
とはいえ、これだけマニュアルがあるということは、公庫自体が、これから事業を始める、という人にも敷居が高くない金融機関である、ということと、審査を受けるに当たって押さえるべきポイントがマニュアル化しやすい金融機関である、ということの表れでしょう。

逆に言うと、ポイントを押さえていないと、公庫での融資は難しい。

で、不動産投資で融資を引く場合を考えたとき、その押さえるポイントというのが、現在の相場環境からすると、少し厳しいのかな、というのが率直な印象です。
もちろんそれは、東京23区内とか横浜の中心部のアパート・マンションで取り組みたい、とかいうケースを想定しての話です。

ですので、地方で高利回りの物件を狙う、ということであれば、十分ありだと考えます。
とは言いながら、例えば東京に住む人間が、どこかの地方都市の物件を買う、とかいうのも、もう流行らない手法なのかな、という気がしています。

全国のどこの物件でも、収益還元で回ればほぼOK、というのはSMBCのアパートローン全盛期での話ですが、それはもう昔の話。
また、今後石渡氏のブログ・著作で一気にメジャー化した、地元金融機関から事業性融資を引いて不動産賃貸業を行う、というスタイルが定着していくのであれば、そもそも、公庫で融資を引けるからといって、一棟目に自分の居住する地域以外で投資を行うことの意義が見いだせないのですね。
2棟目以降のことを考えれば、わざわざ自身の地元の小さな信金が嫌うことをする意味はないです。
その意味で、首都圏に住むサラリーマンにとっては、受難の時代かもしれません。

逆に言うと、今現在、人口が増加傾向にある、どこかの地方都市に住んでいて、これから賃貸事業を始めたい、という人には、まず公庫から融資を引いて不動産賃貸業を始めて実績を作る、というのは、次の展開を考える上で有用なステップですね。

あるいは、今後はそういう地域にわざわざ移住をしてゼロから始める人、というのも出始めるのかな、なんて考えたりして。
それはそれでありですね。
人口が増加傾向で、土地値ベースでの値付けが収益還元でも変な利回りになりにくく、星の数ほど金融機関がある地域。
そんな地域なら、数年であなたも石渡氏レベルです。

逆に言うと、石渡氏の手法はそれほどまっとうで、再現性が高い、ということですね。

沢さんが、ある部分無意識に地元静岡でずっとやってきたことと同じと言えば同じなんですが。
まあ、沢さんは著書では自分の数字に酔いしれてしまって、ノウハウの提供の域に達していなかったところが、たまに傷ですけれども。

というか、セミナーだとたまに、自分でも自分の作った数字に混乱してることもw
「あれ、これで何説明しようとしてたんだっけ?」とかww

●結論
済みません。若干、話が拡散してきましたので、それぞれはまた別稿でまとめるとして、本教材のまとめにいきます。

不動産投資を始めるに当たり、小さなアパートを一つ購入してみようか、という方は、一つの選択肢として公庫での融資を考えることになろうかと思います。
ですが、その際に何か参考になる本・教材は無いかと探してみても、不動産投資の融資に公庫を使う実践的なマニュアルは他には無いので、そういう向きには、ほぼ必須の教材と言えます。

とはいえ、公庫が使える物件というのは、構造関係なく、融資年数の縛りから、それなりに利回りが高くないと難しいです。
実際には、現在の相場環境を鑑みると、首都圏でレバレッジを効かせて不動産投資を始める、という方には現実的ではない金融機関になります。

一方、地方在住で、地元で不動産投資を始める、という方にとっては、公庫は一棟目の融資には最適の金融機関になるため、本教材をお勧めできます。

今回は、こんなところです。

『「日本政策金融公庫」完全攻略レポート』

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プロフィール

投資家K

投資家K: ロスジェネのど真ん中世代。三児の父。

しばらく賃貸経営とサラリーマン稼業の二足のわらじを続けていましたが、数年前にサラリーマンを卒業し、賃貸経営専業となりました。

これまでに不動産投資関連のセミナー・本・教材に費やした額は、数百万に上ります。

これからも不動産投資教材を検証していきます。

連絡先はこちら↓
lti_investor_k@yahoo.co.jp

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