Top >>  不動産投資絶対成功税務マニュアル  >> 不動産投資絶対成功税務マニュアル

不動産投資絶対成功税務マニュアル

今回は、夫馬竜司氏の「不動産投資絶対成功税務マニュアル」のレビューです。
「頭金「ゼロ」でできる、『光速』収益不動産投資成功法」のシリーズというか、今田さんの息のかかったプロダクトですね。
私がこの教材を購入したのは、光速不動産投資のセミナーを受けたあと。
セミナー時に配られたチラシで注文。3日以内に注文すれば、○○円というやつですね。
優良顧客でした。はい。


不動産投資絶対成功税務マニュアルは、収益不動産専門税理士という夫馬竜司氏による不動産投資で融資を受け続けるために必要な、税務の知識をまとめた教材です。
あくまでも税務の教材なので、実際の融資の受け方やどの金融機関で融資を受けるべきか、といった内容は書いていないので、そういったことを期待する方は、ほかの教材を当たるとよいと思います。
といっても、具体的なものはというと、
コレコレ
くらいしか思いつきませんが・・・。

注文したらすぐ届きました。
このあたりはさすがです。事務回りはしっかりしています。
某「心臓脳」さんのところのように、なかなか商品が届かなかったり、配送先を間違えたり、違う商品が届いたり、月次のカード課金に失敗したり、(なのにサービスは提供されてたり)、なぜか社内宛てメールが届いたり、とかいうことは、ありません。
まあ、彼らの場合は、そういう脇の甘さみたいなものも含めて、人気の根源だと思うので、よしとしています。
実際、そんなズボラな様子もブログネタになってますし・・・。
そういうユルいビジネスが許されるのも、リタイアした人の道楽ビジネスですね。
「気に入らないなら辞めますよ。別に家賃収入で十分暮らせるし。」
と言われるのを、みんな恐れてるんです。

それはさておき、届いた荷物の中身は相変わらずの、A4カラーコピーの紙の束をファイル閉じしてあるだけの代物。

で、今回は、読む前にスキャンしました・・・。

で、そのバインダーは、物件の賃貸契約書入れに再利用されてます・・・。

●おススメ表
ジャンル: 運営
タイプ: 投資家
レベル: 初
価格: ¥20,900(送料込)
サポート: メールでの質問を3つまで受付/堺市の事務所にて1回60分の面談可
返金保証: 60日間
オススメ度: 60点

不動産投資絶対成功税務マニュアル

●概要
では、スキャンした教材を読み進めていきます。

まずは、ベタな英語からテキストは始まりますが、最初の例は、まあ、作り話でしょうね。
青い紙で申告書を書いたから青色申告でしょ、と言い張る帰国子女???
まあ、普通に無いと思いますが、お上が相手なので、手続きはきちんと守らないといけませんよ、という教訓だけ引き出しておけばよいかと思います。

第1章は、不動産投資を進めるうえでの税務の考え方の説明。
融資を前提とした不動産投資には、黒字が必須なので、やみくもな節税はやめましょうね、ということですね。
あとは、事業を始める際の経費の計上の仕方などの記載。
網羅的というわけでもなく、なんとなくスペース埋めの感もありますので、詳しく知りたい方は、起業の手続きを書いた本に当たるとか、もしくは早めに税理士と顧問契約を結んで任せちゃったほうがよい気がします。

第2章は、物件を購入する際にかかる税金について。
不動産投資の場合、購入時が赤字になりやすいということで、購入時の費用を資産計上することでの赤字回避を具体的に提案しています。
こういうところは、普通のサラリーマン向けの不動産投資本にはあまり書かれないことですね。
でも、この手の話は、流行りの会計本には、普通に書いてあることでもあります。
というより、今日ではそんなことを書くだけでは、少なくともベストセラーとなるには足りない感じでしょうか。

はい。この教材の価値の源泉というか知のアービトラージはここですね。
そこに気付いてビジネスチャンスにしたのがエラい。

サラリーマンの不動産投資というと、赤字にしてなんぼ、みたいな意識があったりするものですが、(そういえば、サラリーマン時代に会社の電話によくかかってきた、投資用マンションのセールス文句は「節税しませんか?」でした。)企業経営をしている人間にとっては、融資を前提としている限り、黒字化は必須。

このあたりの意識の差に訴えかけている点が、新しいのですね。

ただ、詳細は後述しますが、税理士本にありがちな管理会計と税務会計がごっちゃになった説明に、何となく違和感が出てきます。

と、大きく脱線しそうなので、本文に戻り、概要説明を続けます。

P.49で、購入時の費用をリストアップしてあり、物件価格や評価額などを入力して、それらの数字を出力させるエクセル計算シートを作っておくと便利です、と述べています。
そう言うくらいなら、ダウンロード特典とかで作ればよいのに、とか思いましたが、あえてそうしたのかもしれませんね。
私も、購入に際しては、これだけでなく、BS,PL,CFの三表を作ってシミュレーションを立てるべきだと考えているので、これは賛成です。

第3章は、賃貸業を続けるうえでかかってくる税の話。
固定資産税とかの基本的な話から個人の場合、法人の場合、そしどのステージから法人が得か、などといった話が中心です。

P.100で、消費税還付のことにも触れられています。自販機を設置して課税売上を立てるという、だいぶ流行ったスキームは封じ込められた、という話です。まあ、今でも頑張ればできますが、結構前もって準備しないといけないので、大変は大変です。

あとは、物件を売却するときの話もこの章で触れられています。
個人の場合と法人の場合で扱いが違うので、この章に入ったのでしょう。

第4章は、売り上げの立て方。
滞納の話とか、敷金・礼金の話とかですね。
このあたりは、普通の不動産投資本で十分学べる内容です。
特に細かく触れる必要もないからか、ページも短くなっています。

第5章は、経費の計上の仕方。
どんな内容の書籍ならOKとかダメとか、セミナーならどうだ、とか個人の場合はダメだけど、法人ならOKとか、そういうことの事例がたくさん触れられています。この章は、それなりに網羅的なので、辞書的に使うのはいいかもしれません。
とはいえ、判断の基準が、個人にせよ法人にせよ、不動産投資しかしてない、という前提なのがNGになるケースが多い理由ですね。定款にいろいろ書いて、いろいろ事業やっておけばいい話じゃないか、と思ったりします。
無論、判断するのはお上なので、調査に入られてない時点で、何を言っても無駄といえば無駄ですけれども。

あと、関係ないですが、P.131に誤植。清算でなく精算ですね。
税理士の先生なので、清算と精算は間違えてほしくないなぁ、と。

第6章は、ごくごく一般的な節税の話。
青色申告の65万とか、専従者給与とか、役員報酬とかそういうどこにでも書いてある話ですね。
あと、教材には法人の損失の繰り越しが7年とありますが、9年に変わりました。
カラープリンタで印刷するだけなんだから、これくらいすぐに差し替えてほしいところです。

第7章は、法人設立の話を、もう少し詳しく節税の観点から書いています。
これも普通に本を読めばわかる話がほとんどです。
ただ、個人と法人の間の物件の売買についての記述は、ちょっと生々しいですね。
実際、税務署も本気で来ます。はい。(経験者談・・・。)

余談ですが、個人から法人に物件を移すのは、抵当も移す場合、銀行の扱いは悪いです。
私の場合、担当者に言いだしてから決済までに半年かかりましたからね。
物件の所有権が移ってからも、しばらくねじれ状態。
後回し後回しにされているのが露骨にわかり、腹が立ちました。
まあ、向こうからしたら残高が増えるわけでもないのに、手間はかかるわけですから、当然なんですけど。
理想は、名義を移すタイミングで他行に借り換えることですかね。そうすれば、少なくとも借り換え先の銀行は、前向きに取り組んでくれるでしょうから。

あと、P.169で相続時の話で、個人の場合と法人の場合を比べているのですが、法人の株式の価格を、根拠を示さず決め打ちで話を進めているのが気になりました。
決め打ちできればよいですが、非上場株の株価ですからね。なかなか難しいのも実情なので、ここで計算式を見せて、ほら相続税0円、というのは早計かと思います。

第8章は、減価償却で1章使ってます。
このあたりは不動産投資の教材ならではですね。
定額法と定率法のそれぞれのオーソドックスな説明が一通り書かれています。
P.205には、金森氏以降、減価償却の説明で定番になった「ベンツは4年落ち」が、事例として使われています。
しかし、「最短2年」の原則の説明が抜けているので、6年落ちがなぜ、2年になるのかが不明になっています。
教材で示されている式からすると、1年になるはずですね。

こういったところもあり、この教材は教科書としてはおススメできません。
基本事項の説明は世にある基本書に譲り、現場で培ったノウハウだけに絞れば良かったのだろうと思いますが、販売者側からすると、それだと分量が非常に薄くなってしまうので、中身を膨らませるべく基本事項を少し追加した、というところなのでしょう。
でも、正直、不要です。こういう水増し的なものは。
読み手も混乱するだけと思います。

第9章は、リフォームの税務の話。これも1章使っています。
覚えておくべきは、P.218のフローチャートだけです。
どこかで見たような気もしますが・・・、非常によくまとまっています。
経費か資産計上かの判断の原則はこれだけで十分ですね。

第10章は、融資を受けるための決算書の作り方。
継続して融資を受けたいなら、黒字にしなさいよ、というお話ですね。
費用を資産計上して黒字にする種々の事例のあれこれ。

まあ、実際には、色々いじっても、黒にならないときは黒にならないんですよね。
がつがつ買っちゃった年とか。
まあ、買い続けなきゃ倒れる式の経営でないなら、半年くらい休んで、当期が黒になりそうな試算表とともに、やおら金融機関にお願いにまわる、くらいでいいんじゃないでしょうか。
ていうか、無理して黒にして税金を多く取られて、それでもっと借入を続けて、そこから生活費もまわして、なんていうのは、日本のダメな中小企業の図、そのまんまです・・・。

せいぜい、取得関連費用を特損に回しておいて、経常までは黒でしょ、と訴えるくらいでどうですか?
無理して税金を払う必要はないです。
ただでさえ、不動産は色々な税金をはらっているんですから。

あと、本教材を通して欠けている視点ですが、銀行に見せる都合上、実態よりよい数字を作ったのであれば、それとは別に実態を反映した財務諸表を自身で用意したいものです。
何より自分のために。
税理士は、通常そこまでやってくれませんから。

第11章は、確定申告の話。
この章は、手続き自体は、税理士に任せるとして、流れだけ覚えておけばいいと思います。

第12章は、税務調査の話。
もっと生々しい話が聞きたかった、というのが本音です。
ただそこまでキャリアのある方ではないので、面白い話を期待する向きは、国税専門官OBの本とかのほうがよいのでしょうね。

ただ、書面添付制度のことに触れているのは良心的と思います。
税理士の側からは顧客に対して、つけましょうか、とは言ってこないですからね。

最後の第13章は、引退についてですが、手続きの説明だけなので、読み飛ばしてもよいですね。

不動産投資絶対成功税務マニュアル


●K's View
税金の本は、世の中に数多くあります。
会計の本も、たくさんあります。
不動産投資の本も、これまたたくさんあります。
じゃあ、それでいいじゃないか、という声もあるのですが、

1.サラリーマンが行う副業としての不動産投資に特化していて、なおかつ
2.今後も買い進めることを目的とした

税金の話を書いた本、というのは実はあんまりないな、と。
その意味では貴重です。

でも、それだけで高い評価を与えるわけにはいきません。
この教材に関しては、
税の話はあっても、会計の話があまりないこと、
ノウハウと呼べるほどのノウハウが多く書かれているわけではないこと、
基本事項を載せてはあるが網羅的でなかったり、誤りがあったりすること、
これらの点から、おススメ度は、低く抑えています。

概要でも少しふれたとおり、この教材の肝は、中小企業経営者であれば常識である、「融資を受けるためには黒字であり続けることが重要」というテーゼをサラリーマン大家さんに向けて敢えて説いた点です。

ですので、それを理解できていて、かつ実際の黒字化の技術について相談ができる税理士がいる大家さんは、この教材を読む必要はないと言えます。

それから、その黒字化の技術というものも、さほど数多くあるわけでもないので、教材としては、税の基本的な話も五月雨式に織り交ぜることで水増しを図った結果、技術だけを求める読者にとっては冗長で、不動産関連の税の基本を学びたい読者にとっては、内容が網羅的でなく不足気味、という悩ましい中身となっています。

もし、この教材を読んだ方が、中身として中途半端な印象を持ったとすれば、この構造があるからでしょう。

「不動産を買い続けるためには、決算書が重要です。黒字にしましょう。」
というテーゼは、誠に正しく、しかしそれ以上のものではないのですね。

黒字化といっても、そもそも決算書を弄ることで、どうにかなる部分とならない部分があり、税理士が関与できるのは、あくまでも前者の部分だけなので、税理士の教材としては、そこを説明することで終わるしかありません。

でも、それだけでは内容が薄い、となると、税理士の教材としては、税の基本を説明するほかはありません。
もし運営の話を織り交ぜるとなると、それはコンサルの教材ということになり、逆にこの世界ではニッチではなくなるのですね。

ちなみに、私が昔参加したIZUMI塾は、この「黒字にしましょう」テーゼの提示に加え、絶対成功するぞ、というマインドを植え付けることを主眼に置いていたようなところがあって、でも講師の泉さんは、税理士ではないので、黒字化の技術については、いくらかは説明するものの「詳しくは税理士に聞いてください。」で終わっていました。

参加者の中には、「これだけ高い代金取って、言ってることは決算書をよくしなさいだけだもんな。」とぼやいていました。
正しい意見です、はい。

逆に言うと、IZUMI塾のOBでもある今田氏としては、そのあたりのもどかしさを感じていて、その部分を税理士の方に振って、教材を作らせてみた、というところでしょうか。
だとしたら、この教材なんて、中身を絞って、光速不動産投資の別冊とかで良かったんじゃないかと・・・。


●結論
今後、このような教材が出ることはないでしょう。
それは、販売ページにあるように、内容に秘匿性があるわけでも、出せば他の税理士からクレームがくるから、というわけでもありません。

単に、このテーマだけで一つの教材にするのは厳しいからです。

まず、税務の基本は一通りわかっていて、教科書的な本も持っているという方でない限りは買ってはいけません。
また、そのうえで、不動産投資に慣れた税理士の方と顧問契約を結んでいる方には、不要だと申し上げておきます。
ですので、まだ税理士と顧問契約を結んでいない方、または顧問の税理士さんが、不動産投資について詳しくないとか、節税のことしか考えていない、とかいう方には本教材をお勧めします。

でも、そういう方は、まずその顧問契約自体を見直した方が良いですね。

じゃあ、どうやって次の税理士を探すか。

と思ったら、本教材には、こんな別冊がありました。

「不動産投資に強い税理士を見分ける魔法のQ12」


そうか・・・。
こっちがメインであったか・・・。

ということで、今の税理士さんに不満がある方、どうぞ。


不動産投資絶対成功税務マニュアル

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://learn-to-invest.net/mt/mt-tb.cgi/976

コメントする

(お気軽にコメントして下さい☆なるべくお答えいたします。コメントは承認されるまでは表示されません。今しばらくお待ち下さい。)

不動産投資絶対成功税務マニュアル

関連エントリー

不動産投資絶対成功税務マニュアル


プロフィール

投資家K

投資家K: ロスジェネのど真ん中世代。三児の父。

しばらく賃貸経営とサラリーマン稼業の二足のわらじを続けていましたが、数年前にサラリーマンを卒業し、賃貸経営専業となりました。

これまでに不動産投資関連のセミナー・本・教材に費やした額は、数百万に上ります。

これからも不動産投資教材を検証していきます。

連絡先はこちら↓
lti_investor_k@yahoo.co.jp

育児を最優先にしているため、返信には時間がかかることがありますが、なるべくお返事できるように頑張ります。
お気軽にご相談くださいませ^^
記事総数: 14
コメント総数: 0
SEO

  • ソーシャルブックマークに追加
  • SEOツール
  • seo
seo great banner
リンクリックブログランキング
ブログランキング
ブログランキング☆BITZ

人気ブログランキングへ

不動産投資 ブログランキングへ
ブログランキング